共同経営者の突然の入院で、受発注も問い合わせ対応も混乱。「誰かがいないと回らない」状態を変えるために、まず取り組んだのは複雑なシステムではなく「1枚のページ」でした。
Monday, February 09, 2026

ある日、クライアントからこんな連絡がありました。
共同で事業を運営しているパートナーが、体調を崩して入院したとのこと。
その方は、取引先との受発注管理や商品の手配など、事業の根幹を担っていました。突然の不在により、業務の流れが一気に混乱してしまったのです。
特に深刻だったのは、取引先からの問い合わせ対応でした。
「商品はいつ届きますか?」「入金のタイミングは?」「最小ロット数はいくつですか?」
こうした質問が、日々寄せられます。しかし、その回答はパートナーの頭の中にしかなかった。
クライアント自身も対応はしているものの、一つ一つの質問に個別で答えるしかなく、同じことを何度も説明する状態が続いていました。
打ち合わせで状況を伺い、私が最初に提案したのは、複雑なシステムの構築ではありませんでした。
取引先向けの「Q&Aページ」を1枚だけ作ること。
よくある質問とその回答をまとめた、シンプルなページです。商品の納期、入金の流れ、取り扱いの注意点。これらを1か所にまとめて、取引先に「このページを見てください」と案内できる状態を作る。
それだけで、問い合わせの大部分は解消できると考えました。
業務改善の相談をいただくと、「全部まとめて一気にシステム化したい」というご要望をいただくことがあります。
お気持ちはよくわかります。しかし、経験上、最初から完璧な仕組みを目指すと、かえって動き出せなくなるケースが少なくありません。
まずは、今一番困っていることを一つだけ解決する。その小さな成功体験が、次の改善につながります。
今回のケースでは、チャットボットの導入も選択肢として検討しました。しかし、現時点では問い合わせの件数や内容を考慮し、まずは静的なページで十分と判断しました。必要になったタイミングで段階的に導入する方針です。
Q&Aページの次に提案したのは、日常業務をそのまま記録していく仕組みです。
方法はシンプルです。作業をしながら画面を録画し、文字起こしツールで自動的にテキスト化する。そのテキストをNotionのページに貼り付けていく。
最初は「とりあえず記録する」だけで構いません。整った文章である必要はなく、後から整形すればマニュアルになります。
この方法のポイントは、特別な準備がいらないことです。
マニュアルを一から書こうとすると、それだけで大仕事になります。しかし、「普段やっている作業を録画して文字にする」なら、日常の延長線上で進められます。
蓄積された記録は、そのままスタッフへの引き継ぎ資料になります。
今回のクライアントが本当に望んでいたのは、自分の時間を作ることでした。
治療の現場に立ちながら、事業の運営も、問い合わせ対応も、全て一人でこなしている。パートナーの不在がそれを加速させていました。
だからこそ、まずは「聞かれなくても伝わるページ」を作り、次に「自分がやっていることを記録する習慣」をつける。
この2つが揃えば、スタッフに作業を渡せるようになります。結果として、クライアント自身の時間が生まれる。
属人化は、多くの事業者が抱える課題です。
「いつかちゃんと整備しよう」と思いながら、日々の業務に追われて手をつけられない。そして、何かが起きたときに初めて、その脆さに気づく。
今回のケースは、まさにその典型でした。
しかし、解決の糸口は意外とシンプルです。完璧を目指さなくていい。まず1枚のページから始めてみる。
それだけで、業務の流れは少しずつ変わり始めます。
それは記憶力の問題ではなく、情報の「置き場所」がないだけです。
記事でご紹介した通り、情報が散らばっていると、頭の中も、チームの動きも、すべてが止まります。
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バックオフィス11年の経験で「終わらない手作業」の辛さを痛感。その原体験から、社長の"思考"そのものをNotionとAIで仕組み化する専門家として独立。
単なるツール導入ではなく、事業全体の情報の流れを設計し、あなたの時間を創り出します。
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