プラットフォームごとに違う手数料、別々の入金確認、蓄積する一方のスプレッドシート。フリーランスライターの「収入の見えにくさ」を、Notionで一元管理した記録です。
Saturday, February 21, 2026

フリーランスでライティングの仕事をしているクライアントから、こんな相談をいただきました。
案件を受けるプラットフォームは複数ある。それぞれ手数料率が異なるうえ、金額によって変動するサービスもある。請求額は分かっても、手取りが一目でわからない。
さらに、入金確認も別途おこなっており、「入金されたかどうか」の管理が追いつかなくなってきていると言います。
過去の案件実績は数百件に及んでいました。しかしスプレッドシートに蓄積されたそのデータは、増え続けるだけで、振り返りや集計には使えていませんでした。
まず、何を管理したいのかを整理しました。出てきたのは、以下の流れです。
これをNotionで構築することにしました。
案件を受けたらまず、クライアント台帳に依頼者を登録するところから始まります。
クライアント名、請求名、どのプラットフォームから受けた依頼かを記録します。このクライアント台帳が、すべての案件の起点になります。
クライアントを登録したら、案件を作成します。案件には目標文字数を設定し、毎日の執筆実績を「日報」として入力していく仕組みです。
1つの案件に複数のサブタスク(個別の依頼)がある場合は、それぞれに文字数を入力すると、親案件の合計に自動で反映されます。
月次集計の二重カウントを防ぐため、集計に紐付けるのは親案件のみに設計しています。サブタスク単体を集計に含めると、数値が膨らんでしまうためです。
売上管理のポイントは、プラットフォームの選択欄を設けたことです。
利用しているクラウドソーシングサービスはそれぞれ手数料率が異なります。さらに、受注金額によって手数料の割合が変わるサービスもあります。
案件にプラットフォームを設定して単価を入力するだけで、手数料を差し引いた実収入が自動で計算される仕組みにしました。「請求額」ではなく「手取り額」が即座にわかります。
月次の集計ビューでは、以下が一覧で確認できます。
当初、目標文字数を超えると「完了」と自動表示される設計を試みました。しかし、目標が設定されていない案件や、途中で変更になったケースで混乱が起きやすいことが分かりました。
そこで「完了」ステータスの自動表示は削除し、「残り文字数」の数字だけを見るシンプルな設計に変更しました。
仕事が完了しても、入金はタイムラグがあります。
作業ステータスとは別に、「入金進捗」という専用のステータスを追加しました。入金が完了したものを確認しながら管理できる仕組みです。
「やり終えたのに入金されていない案件」がひと目でわかるようになります。
今回の構築でもう一つ対応したのが、過去数百件に及ぶ案件データの移行です。
これまでスプレッドシートに蓄積してきたデータをNotionに取り込み、月別の集計にも反映されるよう設定しました。過去の実績が、今月の目標設定の参考にもなります。
関連する請求書などのファイルは、Googleドライブに保存しそのURLをNotionに貼り付けておくことで、案件ページからいつでも参照できます。
フリーランスの収入管理が難しいのは、意志や習慣の問題ではないと感じます。
プラットフォームが複数あり、手数料が異なり、入金タイミングもバラバラ。それらを一か所で把握できる「構造」がなかっただけです。
構造さえ整えば、入力はシンプルな繰り返しになります。
「いくら稼いだか」ではなく「いくら手元に残るか」が、日々の仕事の中で確認できる状態。それが、今回の構築で実現したことです。
それは記憶力の問題ではなく、情報の「置き場所」がないだけです。
記事でご紹介した通り、情報が散らばっていると、頭の中も、チームの動きも、すべてが止まります。
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バックオフィス11年の経験で「終わらない手作業」の辛さを痛感。その原体験から、社長の"思考"そのものをNotionとAIで仕組み化する専門家として独立。
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